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初心者から槍ヶ岳への道のり
槍ヶ岳への登山を夢見る初心者にとって、最大の壁は「総距離37km」という圧倒的なボリュームです。
「今の自分の体力で、標高3,180mの頂に立てるのだろうか?」 そんな不安を抱えたまま本番に挑むのは、地図を持たずに樹海に入るようなもの。槍ヶ岳攻略の鍵は、本番前に自分の「筋肉の限界」と「心肺機能の現在地」を正確に知るステップアップ登山にあります。
この記事では、僕が12年の筋トレと登山経験から導き出した、槍ヶ岳への適正を測るためのテストルートをレベル別に解説します。この記事を読み終える頃には、あなたが次に登るべき山と、鍛えるべき筋肉が明確になっているはずです。
なぜ槍ヶ岳の前に「体力テスト」が必要なのか?
槍ヶ岳登山は、単なるウォーキングの延長ではありません。以下の3つの要素が、初心者の前に立ちはだかります。
- 「37km」を歩き切る持久力: 通常、2泊3日でも1日10時間近く行動する必要があります。
- 「累積標高差2,000m」を登る脚力: 階段を数千段登り続けるような負荷が下半身を襲います。
- 「標高3,000m」の低酸素状態: 筋力があっても、心肺が弱いと高山病でリタイアを余儀なくされます。
いきなり本番で挫折して「山が嫌いになる」のはもったいない。だからこそ、事前の「体力測定」が不可欠なのです。
【レベル別】登山体力を測定できるおすすめの山
【レベル1:脚力テスト】神奈川県・丹沢「大山」

まずは、槍ヶ岳の「急登」に耐えられる筋肉があるかをテストしましょう。
- ルート: 阿夫利神社下社 〜 山頂(往復)
- テストのポイント: ひたすら続く「石段」と「急坂」。
- 筋肉チェック:
- 大腿四頭筋(太もも): 登りで膝が笑わずに最後まで押し出せるか。
- 下腿三頭筋(ふくらはぎ): 段差の踏み込みでバテないか。
- 合格基準: 標準タイム以内で登頂し、下山後に膝の痛みがないこと。
【レベル2:持久力テスト】東京・奥多摩「雲取山」

次に、槍ヶ岳の「長い道のり」をシミュレーションします。
- ルート: 鴨沢ルート(日帰りまたは1泊2日)
- テストのポイント: 片道約10km、往復20km超のロングトレイル。
- 体力チェック:
- エネルギーマネジメント: 6時間を超える行動でシャリバテ(エネルギー切れ)を起こさないか。
- 精神力: 単調な登り坂で集中力を維持できるか。
- 合格基準: 10kg程度の荷物を背負い、翌日に過度な筋肉痛が残らないこと。
【レベル3:最終試練】長野県・北アルプス「燕岳」

槍ヶ岳への最終試験は、同じ北アルプスの女王・燕岳です。
- ルート: 中房温泉 〜 燕岳(往復)
- テストのポイント: 北アルプス三大急登の一つ「合戦尾根」。
- 総合チェック:
- 高所順応: 標高2,500m付近での息切れ具合を確認。
- 岩場への適応: 槍ヶ岳の「穂先」に向けた、岩場での足運びの練習。
- 合格基準: 合戦小屋での休憩を最小限に、力強い足取りで稜線に出られること。
槍ヶ岳合格への「筋肉トレーニング」3選
山に行けない週末も、これだけはやっておきましょう。
- 階段昇降(20分以上): 槍ヶ岳の長い登りを想定。
- ブルガリアンスクワット: 登山の「片足で踏ん張る力」を劇的に高めます。
- カーフレイズ: 足首の安定性を高め、捻挫や疲労を防ぎます。
まとめ:自分の限界を知れば「槍」は見えてくる
ステップアップ登山は、単なる練習ではありません。一つひとつの山をクリアするたびに、あなたの筋肉と自信は確実に槍ヶ岳へと近づいています。
「燕岳を余裕で登れたなら、槍ヶ岳の山頂はもう目の前です。」
自分の現在地を確認したら、いよいよ本番のシミュレーションに入りましょう!



